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日時:2026年1月21日(水)18:00~19:00
開催形式:Web講演会(使用媒体:Zoomウェビナー)
定員:500名(事前登録制 先着順)
【演題】
病棟薬剤業務支援ツール「助っ人PLUSⅢ」 ~医療の質の向上と効率化を目指して~
【演者】
社会医療法人祐生会 みどりケ丘病院 医療技術部 部長 石塚 正行 先生
病棟薬剤師が理想とする業務体制は、担当病棟の全入院患者の状態を常に把握し、早急な介入が必要な患者に対し優先的に対応できることです。この体制の構築に向けた課題と対応策について報告させていただきます。
当院では完全常駐体制を敷いていますが、業務時間が不足しているため、患者の急変に即時対応できないケースが発生しています。さらに、薬剤師の経験年数や個人の能力によって、業務の質にばらつきが生じています。
これらの課題を解決するため、以下の3点を中心に対応策を講じることにしました。
・全入院患者を対象に、早急な介入が必要な患者をスクリーニングできる支援ツールの開発
・電子カルテ内の複数箇所にある必要な情報を一括して抽出できる業務効率化ツールの開発
・誰もが一定水準以上の病棟薬剤業務を実現できる体制の構築
当院では、システムの開発をエクセルVBAを用いて独自に行いました。
これらの取り組みにより、薬剤師の業務効率が向上し、早急な介入が必要な患者を迅速かつ的確に把握できるようになり、その結果、従来と比較して医療の質の向上に貢献できたと考えます。
さらに、電子カルテを開かずとも、最低限必要な患者情報を効率的に取得できる仕組みを整えたことで、薬剤師の経験年数にかかわらず、一定水準以上の医療の質を担保することが可能となりました。
これにより、業務の効率化や医療の質の向上に加え、医療安全の推進にも寄与できたと考えています。
